2006年7月7日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙六日】選挙高等裁へ提出した立候補者資産申告から、ルーラ大統領の資産が大統領就任中に倍増したことが五日、判明した。大統領の資産は四年前、四二万二九〇〇レアルであったのが八三万九〇〇〇レアルへと九八・四%も増えた。資産内容は、投資ファンドに四一万七三〇〇レアル、貯蓄に五万七三〇〇レアルがある。投資総額では四七万四六〇〇レアル、資産の五六・六%は銀行投資であることが判明した。アウキミン氏が申告した資産は、六九万一七〇〇レアル。四年間に二四・八%増加。労働者党(PT)は、大統領の資産増加は給料と年金を節約し貯蓄したものだと説明した。
倍増した大統領の資産は、給料と年金をへそくったものと配当金であるとPTが説明している。大統領の対抗馬と目されるアウキミン氏(ブラジル民主社会党=PSDB)が申告した資産は四年前、五五万四五〇〇レアルであった。アウキミン氏はその間のインフレが三八・七%で、目減りの方が大きかったという。
大統領候補の資産公表は、法令による義務ではない。また一族の資産や過去に取得した資産の時下評価なども、公表の義務はない。立候補者の資産比較は、候補者本人にとって決して快いものではない。資産増加の経緯に対する評価基準は見る者の価値観や立脚点で異なるので、誤解を生む場合が多い。
ルーラ氏は、大統領として月給八八八五レアルを受領する。他に年金が四二九四レアルある。両方を合計して、一万三一七九レアルとなる。アウキミン氏は州知事辞任まで、一万二七二〇レアルを貰った。
大統領の資産で最も評価額が高いのは、自宅にしてあるサンベルナルド市のマンションである。同マンションは一九九五年、一八万九一〇〇レアルで購入した。また大統領は高金利政策の波に乗ってヘソクリ四一万七三〇〇レアルを銀行のファンドへ、五万七三〇〇レアルを配当付き貯蓄へ投資した。
他に大統領の資産は、海浜地のグアルジャに住専が建設中のマンションを二〇〇五年に購入契約し、現在も分割で払っている。また大統領は〇二年、GM製の九八年型ブレーゼルを三万四〇〇〇レアルで購入。最近は、九八年型GM製四駆のダブルキャビンS10ディーゼル・エンジンのピックアップトラックを四万二〇〇〇レアルで購入した。
一方、アウキミン氏の資産申告を覗くと最も高額なのは、サンパウロ市にある自宅マンションの三二万三八〇〇レアルだ。投資では、九万三八〇〇レアルと当座預金の五四〇〇レアルという。銀行に預けたのは総資産の一四・三%。他には、乗用車九九年型VWパラチの一万七〇〇〇レアルだけ。
大統領選に立候補した富豪は、ビヴァル氏で総資産八七七万五〇〇〇レアル。最も貧しいのは、ピメンタ氏の一〇万レアル。ブアルケ氏は七六万九二〇〇レアル。エレーナ女史は一二万一〇〇〇レアル。彼女が上議に当選した九八年は、三〇〇〇レアルのヘソクリと九四年型のポンコツゴールだけだった。