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教育充実がブラジル発展につながる=連邦下議に立候補した朝倉氏

2006年7月8日(土)

 「ブラジルの発展には教育の基礎をかためる必要がある」。このほど、連邦下院議員に立候補を表明した朝倉オスカルさん(PSDB、43歳)は選挙活動を進めるにあたり、自身の考えを語った。
 「日本で受けた教育が人生に大きな影響を与えた」という朝倉さん。サンパウロ生まれの二世で五歳のときに渡日し、日本の小学校を卒業した。
 「ブラジルが発展しない理由は基礎教育にある。今大学など高等教育に力を入れているが、国内の大学卒業者は人口の四・七%。本当に必要なのは小中学校の質の向上を図ることだ」。
 ブラジルの初、中等教育は学校設備があるにも関わらず、内容の充実性に欠けるというのが朝倉さんの見方だ。また子供の教育の八十%は家庭で行われるのに、ブラジルの教育には「家族の協力」が足りないという。
 「教育をすることでどれだけの効果が得られるかということをもっと訴えていかなければならない」。
 教育は国が取り組むべき課題だからと「ブラジル発展という夢の実現」に尽力すべく連邦議員への立候補を決めた。
 日系社会についての意見を求めると、「日系社会はブラジルに大きく貢献してきたが、まだ十分にブラジル社会の表に出てきていないと思う。教育に力を入れてきた日系社会。その見識をもっと世の中に広めていきたい」と話した。
 サンパウロ大学で建築土木を学び、現在はマッキンゼー大学で数学の教鞭をとる。また、コンピューター関連、保険ブローカー関連、旅行業関連の会社を運営している。政界への立候補は今回が初めて。