ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

アグリビジネス

2006年7月12日(水)

 ルイス・C・ゲッデス・ピント新農相が三日、ロドリゲス前農相の後任として就任した。新農相はMST(農地占拠運動)への関与が懸念されていたが、今後は生産に専念することを誓った。抱負は、アグロエネルギーと動植物の衛生検疫を優先テーマとする。プロフィールは、前農相と四十五年の親交がある農業技師。六十四歳。農務省入りの前は、食糧公団(COBAL)総裁を務めた。農務官僚に政治家を送り込む前官房長官と衝突、閑職時代を経た経験がある。同氏の農相就任には農業生産者団体の猛烈な反対があった。
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 ラテン・アメリカでは初のクローン牛六頭が六月初め、一個の胚から誕生し「バンジード」と命名された。全頭は同時期、モジ・ミリン市のイン・ヴィトロ社で十五日間幹細胞を凍結した後で培養を開始した。表皮から摘出した幹細胞を試験管へ移植したのは米国人技師。起用した技術は、羊のドリーや国内で開発したクローン技術と同様である。動物の複製研究に取組むサンパウロ大学(USP)の専門家は、クローン開発では失敗例が多く、平均の倍以上という成果は称賛に値するという。初回の成功は六万レアルを費やしたが、今回は三万レアルになった。
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 サンパウロ州中央青果市場(CEAGESP)は、不払いや踏み倒し、詐欺業者リストを公表するという。生産者は産物を業者へ引き渡す前に、リストを見て後難防止に役立てるよう忠告している。情け無用の同市場では、生鮮青果物の取引で錯誤が絶えない。これまでの告発を整理し、悪質と認めた業者を同市場管理課が列記してみた。
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 かんがい方式で栽培する生産者は、かんがい用水の導入許可をとる必要がある。許可証を発行する官庁は州によって異なる、サンパウロ州の場合はDAEEが扱っている。川の水は空から降ってくるが、川に入ったら国の所有になるらしい。

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