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路線バスが陸橋から転落=1人死亡、49人けが=速度超過でカーブ曲がれず=サンパウロ市

2006年7月13日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】サンパウロ市南部カンポ・ベロ区で十一日午前八時ごろ、路線バスが陸橋から転落する事故が発生した。この事故で二十六歳の女性乗客が死亡、市交通局では四十九人が負傷したと発表しているが、市保安局によると六十二人が病院で手当を受けたとしている。うち一人は重体だという。
 事故が起きたのはヴェレアドール・ジョゼ・ディニス大通り(イビラプエラ大通に連結する)の陸橋に通じるバイパスのインターチェンジの陸橋で、バスはカーブを曲がりきれず、高さ六〇センチのガードレールを乗り越えて転落した。
 バスは三両編成で、三番目の車両は運良く陸橋脇の樹に衝突したため落下は免れた。二両目は陸橋下のプラタ街に転落、四メートルも転がった。一両目はさらに進行し、民家の塀に激突して停車した。
 路線バスはヴィアソン・カンポ・ベロ社の所有で、サント・アマロ区のカペリニア・ターミナルと都心のサン・フランシスコ広場を結ぶ定期便だった。バス会社によると、バスは二〇〇四年製造で、五月三十一日に受けた交通局の定期検査では異常がなかったという。
 市当局は、乗客の証言などから、バスがスピードを出し過ぎ、カーブを曲がり切れなかったとみて、運転手および会社を業務上過失致死ならびに傷害の容疑で取調べる。
 さらにバスは超満員だったとの指摘に対し、交通局は定員一九〇人に対して乗客は一五〇人だったと正当性を発表した。しかしバス内の告知板には定員一五二人と明記してあり、食い違いを見せている。
 保安局では定員オーバーのままの運行の疑いもあるとみて取調べを行っている。運転手は取調べに対し、バスのコンピューターが故障しブレーキ制御装置が作動しなかったと供述している。
 カサビサンパウロ市長は事故を重視し、報告書の作成を急ぐよう命じた。その上で責任の所在を明確にして厳重処分にするとともに、負傷者の対応などの善処を図るとの態度を明らかにした。