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日本祭りで署名集め=1日で770人が協力―帰伯逃亡デカセギ問題――静岡県人会

2006年7月18日付け

 フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭り)で静岡県人会(鈴木静馬会長)は、外国人犯罪人引渡し条約締結および代理処罰制度確立の署名活動をし、十六日だけで約七百七十人が協力した。
 県人会ブースには「署名にご協力ください」と日本語とポルトガル語で書かれた長さ五メートルの横断幕が掲げられ、役員ら六人が交代で署名を呼びかけた。
 理事の一人、松浦アントニオさん(76、二世)は「署名してくれる人の七割は非日系人。国内でも犯罪は多いので共感が集まりやすいようだ」と非日系が多い理由を分析する。
 書記の加藤武男さん(72)は「デカセギが原因で、両国がネガティブな関係になってはいけないと思って」と署名呼びかけに参加した動機を説明した。
 午前十一時から始め、最初の三時間だけで二百人、夕方までに七百人を超えた。鈴木幸男事務局長(74、磐田市出身)も「予想以上の勢い」と喜ぶ。
 大橋健三副会長(74)は「一世は新聞やテレビですでに知っている人が多い。でも、今回の署名活動で二世、三世もかなり興味をもってくれたと思う」と手ごたえを感じている。
 友人とともに署名した日系三世のグシ・ルシアさん(47、サンパウロ市在住)は「このままでは、日本で真面目に働いているデカセギのイメージまで悪くなる」と協力した動機を語った。自身も〇四年七月まで十五年間、愛知県豊橋市で働いていた経験があるという。
 「罪を犯した人は、世界中どこへ逃げても捕まらないといけない」と語って顔を強張らせたグシさんだが、県人会からふるまわれた静岡茶を一口すすると「美味しい」とにっこり。
 ブラジル日本移民百周年記念協会ブースにいた同総務委員長、吉岡黎明さん(70、二世)は「これ以上、ブラジル人に対する日本人のイメージが悪化する前に対策を講じなくては、せっかくの移住百周年(〇八年)に水を差すことになる」と危惧した。
 静岡県人会の署名活動は二十二・二十三日にも行われる。