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自閉症児のアート展=久山房子大使夫人が指導=ウルグアイ

ニッケイ新聞 2006年7月20日付け

 ウルグアイ・モンテビデオ駐在の各国大使夫人を中心に活動するADAの会(La Asociacion Diplomatico de Ayuda)は今月五日、日本大使館公邸で、自閉症児の教育に取り組む教育機関「KIBO(元モンテビデオヒガシ学園)」の子供たちによるアートの発表を行った。
 同校は一九九四年の開校以来、JICA専門家、三枝たか子さんが指導に携わり、日本の文化を下敷きにした「生活療法」を基にした自閉症児教育で知られる。
 「生きる喜びを伝えたい」という思いから、画家として活躍する久山房子大使夫人が約十カ月、同校でアートを指導、自身の作品も交えた発表会となった。
 「日本の美しい風土の紹介も兼ね、日本文化のアピールになると考えた」と房子夫人は開催主旨を話し、「様々な方法で指導に取り組んだ。協力者が見守る中、温かい雰囲気での授業だった」と振り返る。
 総仕上げにみんなで作った大きな木製のベンチは、房子さんの作品「ラプラタ河の流れ」からデザイン。子供たちと房子夫人のコラボレーションだ。
 会場では、制作風景のビデオの紹介や、子供たちの作った製品の即売が行われた。
 今年四月、サンパウロ市に誕生した自閉症児学級の開設式にも出席した房子夫人は、「ブラジルでの自閉症児教育の希望の光となってくれればうれしいかぎり」とメッセージを寄せた。