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企業吸収合併のジレンマ=ペルジゴン買収めぐり=独占禁止か競争力強化か=国際市場で負けられない伯

2006年7月26日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】国際市場への参入には、企業の巨大化による競争力強化が求められている。サジアのペルジゴン買収計画が、企業吸収による市場独占と公正取引委員会(Cade)の独占禁止法の間でグローバリゼーション時代の新たな問題を提起している。グローバル化が進む現在、企業合併は生き残りをかけた切実な問題といえそうだ。Cadeは企業を守るために国内市場を取るか、国際市場を取るかの岐路に立たされ、従来の常識は覆された。
 国内市場だけを見るなら、消費者と生産企業、配給業者の動きに焦点を当てることになる。しかし、国際市場では多国籍コングロマリットとわたり合える企業の競争力を考慮しなければならない。
 サジアがペルジゴンを吸収した場合、市場シェアはハムで六四・五%、塩味パイは九二・四%になる。これで人為的にブラジル市場の価格操作と供給操作が可能になる。生産者や下請け業者への決済や要求も、親会社の一存で一方的に決めることができる。
 Cadeにとって問題は複雑だ。市場には無数の商品があり、標準も基準も異なる。その各商品における配給業者の支配力や消費者の泣き寝入りの有無、代用品使用による間に合わせなどの問題も観察しなければならない。スーパーには代替品を多種用意し、危険分散を行うなどメーカーへの対抗策があるが、零細企業や消費者は無力だ。
 サジアのペルジゴン買収は、経済的側面と法的側面があり、国際競争力を盾にCadeと議論を交わす。国内競争力だけを問うなら、ペルジゴン買収の実現性は乏しい。だが市場の概念は一体化し、国内外の区別が困難となっている。
 ブラジル経済は、輸出抜きに考えられないほど国際経済に深く依存している。ブラジルは自給自足とか孤立など考えられないのだ。輸出業者の役目は外貨獲得だけではなく、国際金融やブラジルの経済成長、雇用創出、産業拡大に大きく関わっている。
 サジアは当然、国際市場と国際競争を盾に企業の肥大化と輸出力強化をCadeに訴える。ブラジルは現在、世界でも有力な肉類の輸出国としての地位を占めた。この地位を保つため企業の構造改革や体質改善、財政強化が必要なのだ。
 これまで輸出は、補助金や関税障壁、その他の関税外障壁で守られた。ドーハ・ラウンドが決着すれば、それが廃止か低減される。既存市場の確保や市場開拓の挑戦には、企業はたゆまぬ技術革新と先行投資、販売促進、商品開発が必要である。その他にシェア拡大という使命もある。
 某社が国際競争力強化のため二〇〇一年、大型ジョイントベンチャーの許可をCadeに申請したことがある。試験的に一年試みたが、失敗した。理由は工業文化と商習慣の相違で目的を達するに至らなかったと言い訳をした。
 今日では、こんな時代遅れな言い訳は許されない。企業の巨大化と国際競争力の強化は、挫折や後退を許されない死活問題である。文化や習慣の相違は、気力と熱意で乗り越えるべきである。国内市場の独占化による摩擦を超越する位の知恵と情熱を発揮する必要がある。

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