政府は近日中にも家族単位の小農制度を法整備すると発表した。上院は四日、小農の権利を立法化する法案を承認した。同令は労働者党(PT)議員十二人によって草案され、小農の条件と規則が定義された。同令により小農の労組や産業組合が組織され、社会保障制度や労働法、農業年金、生産物の権利保障、INSSの生産者格付けなどが行われる。統計によれば農業生産者の八四%が小農に属し、四二〇万世帯に上る。ブラジルの消費者が食べるマンジオッカの八四%、フェイジョンの六七%、豚肉の五八%、牛乳の五四%、トウモロコシの四九%、鶏肉と卵の四〇%、大豆の三二%は小農が生産したものである。これら小農の身分を都市労働者並みに保障するためという。
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農業関係の重要案件三つが、棚さらしになっているが選挙後に解決を延ばしたようだ。一は組合法の改正。二は農地分類法の生産性に関する見解。三は遺伝子組替えの合法化手続きなど。これはアグリビジネス関係者と小農代表、農地改革関係者の熾烈な三つ巴戦が展開されている。
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高級ワインの原料となるブドウは、三つの条件を満たす必要があるという。糖分が豊富なこと。ワインの醸造で熟成の決め手は糖分という。収穫前の六〇日間は、雨にあててはいけない。ブドウが熟して収穫までの六〇日間は、乾燥した外気の中で直射日光にあてて光沢をつける。それにブドウの香りとなる養分の配合率という。香りは昼夜の温度差が最低一五度以上必要とされる。この条件を満たすミナス・ジェライス州トレイス・コラソンエス郡にジョゼ・A・ヴィエイラ氏は白羽の矢を立てた。同氏はフランスからSyrah種の苗木を取り寄せ、ブドウ栽培を始めた。ブラジルの高級ワインは、伝統的なカベルネやメルロが南伯地方で少量生産されているが、商業ベースに至っていない。
アグリビジネス
2006年7月26日付け