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PCC襲撃事件その後=市民生活に変化=防犯対策いっそう進む=外出減り商売あがったり

2006年7月28日付け

 【ヴェージャ・サンパウロ誌二十六日号】度重なるPCC(州都第一コマンド)の一連の襲撃事件で、サンパウロ市は暗黒街のイメージを植え付けられ、さながら無法地帯として一躍知名度が増した形となった。治安当局が組織壊滅に躍起となるいっぽうで、PCCは組織の命令系統を強化しており、両者の攻防はイタチごっこの様相を呈している。こうした中で一般市民の反応はいかがか、襲撃事件発生以来二カ月間で生活が変化したか、その実態を追ってみた。
 治安当局が五月に六五〇〇人のサンパウロ市民を対象に行った意識調査によると、約半数の四二・五%がサンパウロ市の治安が悪い、あるいは最悪と回答した。四カ月前はこれが三八・二%だったことから、五月十二日に始まった一連の襲撃事件で不安が一気に高まった。
 さらに三〇%は何らかの形で生活スタイルを変え、五一%は危険と思われる場所に近づかないと答えた。またスーパーやショッピングセンターでの買い物も控え、インターネット販売に切り換えて外出を避ける向きも増えた。市内に六軒のバールを有する実業家は警備員を十六人に増やした。毎月三万レアルの追加経費となるが、客の安全のために止むを得ないとしている。
 この二カ月間でどのように変化したか、数字で挙げてみると、防犯監視カメラは一カ月三〇〇〇台の売上げだったが、これがこの二カ月間で一万台ずつに急増した。カメラは会社に限らず個人住宅にも普及している。また防弾ガラスは一一五一軒の住宅や企業に達し、昨年同時期の一五〇%増となった。
 個人では新車の買い換えをやめて、その費用を子供部屋の防弾ガラスに費やした企業家もいる。またこれまでは豪邸にしか見られなかった地下避難室の注文が七軒もあった。この設置には一〇〇万ドルを要するという。地下に限らず寝室の防弾など、強化補修の注文も五一軒に上っている(五月に十六軒、六月に三十五軒)。一月から四月まではわずか一軒のみだった。
 襲撃事件の翌週は市民が外出を避けたため、食料宅配は通常の一五%増となった。六月十五日および十六日の第二波襲撃の直後の週末は、市内のレストランやバールの客入りは二〇%の減少を見た。また五月のホテルの予約のうち三〇%がキャンセルとなった。
 市内六十六カ所のショッピングセンターでは五月度の襲撃後は二〇〇万人が、六月では七〇万人の客足の減少となった。二カ月間で九三台のバスが焼打ちされ、一〇五〇万レアルの損失となった。バスの乗車をやめる人が出て、メトロは毎日十万人の利用客ですし詰め状態になった。

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