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アグア・リンパ入植91周年式典=ノロエステ=アラサツーバ最古の植民地で

2006年7月29日付け

 ノロエステ線アラサツーバ管内最古の日本人入植地、アグア・リンパ植民地の入植九十一周年記念式典が八月五日に開かれる。同地は、ブラジル日本移民の最初期に形成された植民地。記念式典を開くのは今回がはじめてのことだ。当日は慰霊法要のほか、功労者表彰などの記念事業を実施する。式典を主催するアラサツーバ日伯文化協会(高橋邦雄会長)では、同植民地の出身者や知人など、関係者に出席を呼びかけている。
 アグア・リンパ植民地はアラサツーバ市から約二十キロ離れた所にある日本人植民地。一九一五年頃に、第三回移民船でブラジルに渡った日本人移民四、五家族が入植したのがはじまりといわれる。アラサツーバ管内では最も古い。
 戦前の最盛期には二百五十から三百家族が暮らしたという。コーヒー栽培を中心に発展したが、降霜などにより入植者は他所へ離散し、減少。現在同地に暮らす日系家族は四、五家族となっている。九十一周年を迎えた今年、はじめて記念式典が行われることになった。
 当日は午前八時半から、植民地の日本人会館敷地にある入植記念の石塔の前で先駆者追悼法要。終了後アラサツーバ市に戻り、十一時半から同文協会館で植民地功労者の表彰式、午後一時から昼食会が開かれる。
 慰霊法要が行われる石塔は、一九五二年に建立されたもので、裏面に植民地功労者の名前が刻まれている。
 同じノロエステ線カフェランジアの平野植民地と並び、日本移民による入植地としても最古の部類に入り、現在のアラサツーバ日系社会の基礎を築いたアグア・リンパ植民地。アラサツーバ文協では、「同植民地出身者や知人など、多くの人に来ていただきたい」と参加を呼びかけている。
 法要には、当日朝、アラサツーバ文協会館から無料バスが出る。午前八時ごろ出発の予定。(事前に予約が必要、同文協の電話は18・3623.1634、中村)
 問い合わせは同文協まで。