【フォーリャ・デ・サンパウロ紙一日】サンパウロ州の州立高校で学生の平均進級率が年々低下しつつあり、昨年には一九九七年以来最低のレベルに達したことが、州教育局のデータで明らかとなった。
九七年に八三・六%だった進級率は、九八年と二〇〇一年に上昇した他は低下し続け、昨年には七七・四%にまで落ち込んだ。昨年の学生数は一六〇万人だったため、三六万一六〇〇人が留年したことになる。初等教育機関(小中学校に当たる)では四年目と八年目に留年かどうかを判定するが、高校では各学年で留年する可能性がある。
進級率の低下理由について、教育関係者の間には様々な意見がある。高校進学率が上昇したこと、初等教育機関の留年判定が削減され、授業内容をしっかりと理解しないまま進級してきた学生が高校入学後授業についていけなくなること、以前はできるだけ多くの学生を進級させようとしていた州教育局の方針が変更されたことなどが挙げられている。
全国家庭サンプル調査によると、九九年に十五歳から十七歳までの少年の四九・九%が高校に通っていたが、〇四年にその割合は六七・四%にまで上昇した。高校進学率の上昇に伴って留年率も上昇したと、州教育局のカストロ教育情報センター所長は説明している。
高校の進級率年々低下=進学率上昇に伴う現象か
2006年8月2日付け