アグリビジネス

2006年8月2日付け

 ルーラ大統領は農地の新分類法を大統領再選後に採用すると述べた。新分類法の承認拒否は、前農相の辞任理由の一つでもある。生産性で分類する現政権の見解を入れた新分類法は、官房室に提出され選挙待ちだ。気候の変化と病原菌の発生で微妙な生産低下を招いている現在、これらの事情を考慮しない生産性に前農相は抗議した。新分類法に基づき農地改革用地を政府は接収するらしい。新分類法は極秘となっているが、地理統計院(IBGE)の資料を基礎にした。農地改革院のカッセル総裁は農地所有者に生産を義務づけるが、遊休農地でないかぎり接収の対象にならないという。生産性はヘクタール当たり二・九トン以上の生産物があること。農地の新分類法はさとうきび生産で実施されている方法を導入するらしい。生産性の計算法がないものもある。例えばマラクジャやカプアス、グラヴィオラ、アヴェイア、しょうが、里芋、香辛料、茶類、南瓜など。
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 サンタ・カタリーナ州のハマグリ養殖業者は、市場価格の好転と順調な天候に恵まれ、活気を呈している。二〇〇六年の水揚げは二五〇〇トンで過去最高となりそうだ。〇五年は海水の温度上昇で貝の成長が止まり、受難の年であった。〇七年は稚貝注文が殺到し、増産のため見通しが明るいという。同州は海水の水温低下の気象予測があり、養殖業者には朗報である。〇五年の凶作が高値相場を生んだようだ。生産原価はダース当たり、二レアルから二・五レアル。現在の取引価格は、五レアル。例年は三レアルから四レアルであった。同州のハマグリは太平洋原産。サンタ・カタリーナ連邦大学水産学部が三ミリ以下の稚貝を養殖販売する。業者はケーブルにつないだ多数の網籠に稚貝を入れ、海へ放つ。稚貝の死亡率は現在六〇%で、養殖業者は五〇%へ挑戦中である。養殖期間は七カ月から十カ月。
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 ペトロブラスは植物燃料プロジェクトを立ち上げている。すでに植物燃料は石油燃料と並んで市民権を得、海外商品取引所で取引されている。ブラジルは、有望なエネルギーの第三市場開拓に挑戦する。そのためドイツ資本の共同出資または資本参加を募ると、前農相は呼びかけた。