コラム
「オーリャ!」は記者にとって、一つの「息抜き」である。なぜなら、それは普段、客観性・中立性を前提として記事を書くことが求められる中、ここは数少ない「自分」を表現できる場所だからだ。この「三十三行の囲み」に「主観」を前面に書けるのだ。
私の考えだが、記者は取材中自分というものを抑える。基本は聞きに徹し、相手に頷くのだが、このときに「自分はどう思うか」と考えながら話を聞いている間は、この話に対して疑問を抱くことができる。それがオーリャ!のネタになる。
だが今、この息抜きの囲み記事が書けない。なぜか。それは、来伯当初の新鮮な感覚を忘れ、ただ全てのことを、それはそれで「当たり前」に思う自分がいるからだ。
これではダメだ。もう一度、冷静に物事を見つめられる自分を取り戻さなくては。そんな風に強く思う。(泰)
2006/08/03
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