ホーム | 日系社会ニュース | 日伯の文化が融けあう三日間=プロジェクト・ジョアニーニャ=弓場の子供と感動の交流

日伯の文化が融けあう三日間=プロジェクト・ジョアニーニャ=弓場の子供と感動の交流

2006年8月4日付け

 弓場農場(コムニダーデ・ユバ協会=弓場常雄代表)とスタジウム・バレエ団(マリカ・ジダーリ、デシオ・オテロ代表)が実施する交流事業「ブラジルと日本の文化融合」の第二部となる、「プロジェクト・ジョアニーニャ」が七月二十一日から二十三日まで、ミランドポリスの弓場農場で行われた。サンパウロ市から「ジョアニーニャ」の子供たち三十人が参加。弓場の子供たちと感動の交流をはかった。
 この交流事業は、日本移民九十八周年とミランドポリス市制記念、弓場勇(農場創立者)生誕百周年を記念したもので、バレエ公演と、貧困地域の子供にダンスや演劇を教える「プロジェクト・ジョアニーニャ(てんとう虫)」の二部からなる。宮坂国人財団が助成、ミランドポリス市と国際交流基金サンパウロ日本文化センターが後援して実施された。
 今回も昨年に引き続き「ジョアニーニャ」の子供たち三十人を農場へ招き、農場の子供たちと三日間交流をはかった。
 子供たちはYOSAKOIソーラン踊りの要素を通して、日本人の姿勢やスピリット、日本人独特の動きを学んだほか、農場の子供たちとカポエイラ、アフロダンス、マクレレなどの踊りを習った。
 ほかにも、日本の童謡を日本語で学ぶ場を設けたり、日本の昔話「かさじぞう」をポルトガル語に訳した紙芝居なども紹介された。最終日には、三日間で覚えたYOSAKOIの踊りを発表した。
 同農場の出身で、この交流事業のコーディネーターを務めた小原あやさんは「弓場にあるありったけの要素をみんなで話し合って作り上げました。〃密度〃の濃い三日間になりました」と感想を表わす。また、責任感溢れるリーダーシップを持って能力を発揮した子どもたちについても「自分たちの持っている経験や知識を最大限用いて引っ張っていってくれました。ジョアニーニャの子供たちにも弓場の子供たちにも、お互いにすごく良い経験になっている」とその活躍ぶりを語った。
 今後の目的は「地域の人も交えて文化活動を発展させる」こと。可能性として、今後スタジアム側から一人ずつ、弓場からも指導者を派遣して「ジョアニーニャと弓場の発展」を考えているという。