ニッケイ新聞 2006年8月10日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】全国輸送業連盟の委託を受けてコンサルタント会社センサスが行った大統領選挙の意識調査によると、第一次投票でルーラ候補が四七・九%を獲得、決選投票でも五二・五%の得票で再選の可能性が高いという結果が出た。
しかし反面、候補者の公約(三九%)、テレビなどでの政見放送(二二・五%)、候補者同士の公開討論(一九・三%)を見た上で決定するという、投票相手の定まらない有権者が多いことも明らかになった。アウキミン候補は第一次で一九・七%、決選で二九・八%となった。エレーナ候補は第一次で九・三%だった。
いっぽうで、ダッタフォーリャがテレビ局グローボの委託で行った調査によると、第一次投票でルーラ候補は四七%、アウキミン候補は二四%、エレーナ候補が一二%となり、決選ではルーラ候補が五四%、アウキミン候補が三七%と、センサスの調査と食い違いを見せている。
ダッタフォーリャは三〇六都市の六九六九人を対象として誤差は二ポイントとしている。センサスは一日から四日までの期間で一九五都市の二〇〇〇人を対象に調査、誤差は三ポイントとしている。一カ月前の同じ調査と比較すると、ルーラ候補は四四・一%から四七・九%へと伸ばし、アウキミン候補は二七・二%から一九・七%へと支持を落した。エレーナ候補は五・四%から九・三%へと飛躍した。
アウキミン候補の支持下落の要素として、センサスのアナリストは三つの点を挙げている。一つ目は当選不可能というあきらめムード、二つ目は打ち続くPCCの襲撃事件(同候補のサンパウロ州知事時代の失政と見る向きが多い)、三つ目は全国的に政治家としての知名度が低い。
これに対しアウキミン候補は猛反発、ダッタフォーリャの調査には納得でき、二四%の支持は上々だとした上で、選挙戦は十五日の政見放送解禁からスタートするもので、今の段階は予行演習だと語った。センサスの調査については、悪い冗談の固まりで信ぴょう性に欠けると一蹴した。