ニッケイ新聞 2006年8月10日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙九日】七日にサンパウロ州各地で再発した犯罪組織州都第一コマンド(PCC)による襲撃は、二日目の八日に発生件数は減少しながらも、襲撃の中心がサンパウロ市や近郊都市から地方都市に移り、さらに続いた。
七日にサンパウロ市で六三件、地方部で五二件と計一一五件を記録した襲撃は、八日には六三件に減少した。サンパウロ市内が九件へと大幅に減少した一方、地方部は五四件と襲撃の勢いは衰えをみせなかった。警察に射殺された襲撃犯人は五人増えて七人に、逮捕者は二十八人に上った。
地方部でPCCは警察署や市民警備員の派出所、銀行などの施設を襲い、バスを焼き打ちにした。スマレー市では八日午前一時ごろ、市議会ビルに火炎ビンが投げ込まれ、市議室三室が全焼し、他五室も一部が焼けた。火災は鎮火するまで四〇分間もかかった。
イビウーナ市では、学生四〇人を乗せたスクールバスがヘルメットをかぶった三人組の男に襲われ、焼き打ちにされた。けが人はなかったが、バスは黒焦げになった。軍警司令官のボルジェス大佐は、今回の襲撃対象には教会など意図が不明のものも含まれていると述べた。
サンパウロ市では、一日に数百万台が通行する主要道路ノヴェ・デ・ジューリョ大通り脇で手榴弾が発見され、爆弾処理班が出動、処理に当たった。爆発していれば破片が十五メートル四方に飛び散り、通行中の車両を直撃していたという。