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ヴァリグ操縦士が再就職=中国系航空会社が渡りに舟と

ニッケイ新聞 2006年8月11日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】ヴァリグ航空の経営破綻で五五〇〇人の従業員の解雇が噂される中で、中国の民間航空会社が四〇人のパイロットの採用を決定した。ほとんどがヴァリグ航空のベテランの元パイロット、北京ディリー紙の報道にもとづきAFP通信が伝えた。
 同紙によると、中国には一万一〇〇〇人のパイロットがいるが、空の旅の利用客が急増していることからパイロット不足が表面化、毎年一六〇〇人の新規採用が求められている。ブラジルからは昨年来から約一〇〇人が就労しているが、今回のヴァリグ航空の大量解雇は中国側にとって渡りに舟となった。
 このことから今後、パイロットの出稼ぎが増えるものとみられている。採用されたパイロットの一人は、出来れば国内で働きたかったが、生活のために背に腹は代えられぬと語っている。ヴァリグ航空の従業員らは数カ月の給料の支払い遅れに加え、退職積立金が地裁に差し押さえられているため入手できず生活がひっ迫した状態にある。