ニッケイ新聞 2006年8月15日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】公共機関を舞台とした組織ぐるみの汚職が相次いでいる中で、今度は食糧配給会社内での汚職事件が発覚した。
汚職はアマゾン地方の学校給食、兵営内の食料、社会福祉プログラムなどの食糧配給に関する不正で、連警では食料を食い尽くすサウーバ蟻にちなんでサウーバ作戦と名づけ、六州と連邦直轄区(ブラジリア)にまたがり捜査を続けてきた。
逮捕状は三十二人に上り、うち二十三人はマナウス市在住だった。また軍隊関係者も十人で、うち七人は将校クラスだった。家宅捜査令状は六十四カ所に及び、証拠書類のほか、ドルや貴金属類と三十台の高級輸入車が押収された。
連警によると、昨年一年間で消費された予算は一億二六〇〇万レアルで、水増し請求などで汚職額は六〇〇〇万レアルに達するという。このほか関係二十社が三億五四〇〇万レアル相当を売上げたにもかかわらず、二七〇〇万レアルしか申告していないことから、脱税の疑いで追及される。