ニッケイ新聞 2006年8月15日付け
社会福祉法人「こどものその」(岡本ルイス理事長)は、十一日、新園長・坂本アントニオ由紀雄さん(58)さんの就任と、さきに行った恒例大バザーの収益発表を行った。収益は約十七万三千レアルにのぼった。理事会は、ボランティア団体、個人の支援とコロニアの協力に感謝した。
坂本新園長は七代目。「日系人がこの国でつくりあげた施設を、日系の人たちが親しみやすいものにしていきたい」と園長就任のことば。大バザー開催の趣旨もそこにある。
坂本さんはパラナ州アサイ市出身。六四年パウリスタ児童療護会「子供の園」の指導員助手として勤務を始める。六九年「こどものその」実習センター指導員、七二年男子寮指導員、八一年渉外主任、八三年外務省中堅指導移住者短期研修生、八八年事務局長、〇六年園長。
大バザーは去る七月二日、行われた。約七十団体、一千人のボランティアがそれぞれの持ち場を支えた。入場者は一万人を越え、売上げ増進に協力した。収益十七万三千レアルは、「こどものその」施設の二・五カ月~三カ月分の運営費用に相当するという。貯蓄に回さず、全額を通常運営費に充てていく。鈴木康夫副理事長は、十一日「バザーを企画し努力すれば、三カ月の運営費を獲得できるとあって、毎年、多くのボランティアたちの支援を得て、役職員も一丸となって実施している。本当にありがたいこと」と感謝した。