ニッケイ新聞 2006年8月17日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十六日】救急車スキャンダルに関与したとされる自由前線党(PFL)の議員が十五日、議員辞職届を提出したことで、疑惑議員の辞職ラッシュとなることが予想されている。
スキャンダルに関与した疑いのある議員は六十九人に上り、下院倫理委員会の告発を受けて議会調査委員会(CPI)で調査される。これによりクロと判断されると議会議決のもと、議員権はく奪となる。灰色議員はそれ以前に辞職することで追及から免れる。いわゆるトカゲの尻尾切りだ。
今回のスキャンダル事件の告発は二十二日に予定され、それ以前に尻尾切りが必要なことから、ラッシュになるとみられる。ひとたびCPIの調査が始まると辞職は認められず、議員権をはく奪されると、向こう八年間の政治活動禁止および公職追放となる。これに引っかかると十月の総選挙に出馬ができなくなる。疑惑議員のほとんどが再選出馬を表明しており、事前に議員辞職した方が得策との考えが大勢を占めている。