ニッケイ新聞 2006年8月18日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】前サンパウロ州知事で大統領候補のアウキミン氏は十六日、エスタード紙のインタビューに応じ、減税や税制改革、経済政策、年金改革などについて自身の考えを明らかにした。
減税と税制の堅実な調整により、経済成長を実現すると述べた同氏は、もし当選すれば、早速来年一月にも商品流通サービス税(ICMS)の整理統合を行い、第二段階として付加価値税(IVA)を導入することを提案した。
州知事時代に州政府間の税金戦争を経験した同氏は、ICMSの統合でそうした争いを回避できるとみる。ICMSは生産地でなく消費地で課税されるべきで、統合後は州政府の修正を禁じるために連邦令で法制化するという。
減税幅は明らかにしなかったが、アルゼンチンやメキシコのほぼ二倍となっている税負担を減らすことで輸出競争力が向上すると考える同氏は、レアルの急騰が靴、繊維、玩具などの輸出に深刻な影響を及ぼしていると、輸出の増加を訴えるルーラ政権を批判した。
また同氏は、公共投資を国内総生産(GDP)の〇・四%まで削減した現政権を批判し、当選すればその割合を二・〇%にまで引き上げると公約した。その他、中央銀行の独立と年金制度改革の継続を擁護し、為替政策、対ボリビア政策に顕著な外交政策、憲政史上最悪の汚職について現政権を厳しく非難した。