二十日行われた「日本人の心の歌」チャリティーショーで熱唱した菊池悦子さんは、「やっぱり生演奏がいいですね」と感想を語った。それもそのはず、当日はサックス五台、キーボード三台、ギター二台、トランペット三台、トランボーン、ベース、バイオリン、ドラム、パーカッションを集めたザ・フレンズ楽団が演奏を担当した。最近はカラオケも増え、歌手のみなさんもご不満か。当日は来場者も、歌手も大満足のチャリティーショーとなったよう。
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マナウスの盆踊り大会も様変わりしてきている。西部アマゾン日伯協会便りによれば、今年の参加者は約五百人。非日系人の日本語学習者が加わることにより、毎年増える傾向。YOSAKOIソーラン愛好会の参加もあった。非日系人は見よう見まねで踊る。そのうち自分流のフリをつけ?楽しむ。それが気にいれば、真似する者も出てくるだろう。こうしてブラジルの盆踊りは、日本の原型は保ちながら、どんどん変わっていくかもしれない。
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パラグアイ元大統領のアルフレッド・ストロエスネル氏が十六日、亡命先のブラジリアで死去した。八九年のクーデターで失脚するまで、三十五年に渡り大統領の座にあった同氏。死去を伝える報道には「独裁政治」「恐怖政治」との言葉もあったが、記者の在パの知人には「今よりずっと治安が良かった」という人もいた。明治天皇と誕生日が同じだったということもあり、親日家だったという。奇しくも今年は同国への日本人移住七十周年。その功罪は後世に判断されるとしても、同氏の存在抜きには、戦後の同国日本人移住の色彩も異なったものになっていたかもしれない。
大耳小耳
2006年8月19日付け