【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十三日】神は高齢者のために、悪魔の誘惑に対抗する三つの過酷な試練を設けた。前立腺ガンと性機能不全、性欲減退である。人間が誇りを持って生きるため、神は対処法も備えるべきであったとブラジル性機能不全連盟の会長が嘆く。
ブラジルでは男性の一八%は、前立腺ガンに罹患するらしい。しかし、前立腺ガンで死ぬのは、患者六人に一人。ということは、ほとんどの患者が長生きをするというのだ。ある者は腫れが止まる。また治療で治る人もある。だから悩むのを止めて、前が立つ腺を大事にしよう。
バイア大学医学部の統計によれば、インポは五十歳以前が一〇%以下なのに六十歳になると三〇%へ激増する。インポビジネスは大繁盛だ。やっと金持ちになったのに、三〇%が幻滅の悲哀を感じているインポ市場なのである。
一一三〇万人のブラジル人男性が、イザ本番で本懐を遂げられず救いを求めている。女性のインポは、男性より二〇%少ない一〇%だけらしい。男性は六十歳を過ぎると、年々急降下する。インポの二五%は女性のリードで回復、四五%は奮起剤で解決できる。
ヴァイアグラに続き、その他強力な輸入品が市場に溢れ、華やかなステージも若者の特権ではなくなった。媚薬の年間消費額一五億ドルの半分は、高齢者が独占している。これは高齢者が第三の人生を発見し、子孫の繁栄に励んでいる証拠だといえそうだ。
医師が懸念するのは、高齢者が専門医に相談せずに新薬を試飲していることだ。服用薬が重宝なのに、医師が激痛を伴う局部注射を施すからだ。心臓に疾患があり、次の薬品のどれかを併用する人は、新薬の服用に要注意。ゾルジウ、スストラッテ、モノコルジウ、イゾコルジ、ニトラジスク、ニトロデルム。
心臓を患った人は、腹上死の確率が心臓の丈夫な人の二・五倍高い。心臓の治療薬と媚薬の併用で、血圧が急降下する可能性があるからだ。ちなみにインポの原因は心臓が四〇%、糖尿三〇%、薬の副作用一五%、葛藤六%、神経五%、ホルモンが三%。
性欲減退は、血液中の男性ホルモンの分泌減少によって起きる更年期症状のようなもの。男性全員ではない。筋肉の衰えや記憶喪失、無気力、骨そ症が同時進行で起き、新陳代謝が衰えているからだ。
性欲減退は労働意欲や生きる意欲も減退させるので、やる気を起すビジネスはインポビジネスに劣らぬビッグビジネスである。若者たちから生ける死体とか生けるミイラ、粗大ゴミ、ウンチ製造機などと蔑まれ、雰囲気汚染を起しているからだ。
しかし、やる気や生きる意欲を起す動機付けは、人間の周囲に溢れている。自動車にガソリンが満タンに入っていても、点火プラグが壊れていたら動かない。以上の三つの試練に特効薬があるとするならば、禁煙と運動、ワインを飲むことだそうだ。
神の設けた3つの試練=60歳以上の3割が性機能不全
2006年8月30日付け