【リオデジャネイロ】第一回「国際環境フォーラム日本―ブラジル」が、当地の日伯文化協会(モアシール・バストス会長)の主催により、リオ州議会と共同で企画され、二十三日、二十四日、二十五日の三日間にわたり開かれた。初日二十三日の午後七時から、州議会議事堂で開会式が執り行われた。
開会式には正面壇上にシヴカ州議を真ん中に、モアシール文化協会会長、神谷総領事、バラタ・リオ州環境局長代理、堤寿彦リオ日本商工会議所会頭、ペイショット・リオ州外交局局長が席に着き、議会の公式議事進行に沿って行われた。
式典の冒頭ではリオ州軍警察音楽隊による、「君が代」と「ブラジル国歌」が吹奏され、厳かなうちに始まった。途中、神谷総領事のリオでの功績が述べられ、シヴカ州議から神谷総領事に「感謝状 賛と賛美」:”Mocao de apulausos e gongratulados”が贈られた。
今回のフォーラムは、国際交流基金の「知的交流プログラム」の一環として承認を受け、在リオ日本総領事館、日本商工会議所、リオ州議会の後援、そして、ペトロブラス石油公社などの協賛を受けた。
会場には二百名以上の参加者があり、特に、リオ州の環境問題関係者が多く集まり、式典後のカクテルではお寿司や日本酒に舌鼓を打ちながら、会話に花が咲いていた。
二十四日、二十五日は議事堂別館講堂で、午前十時より午後七時まで講演会が行われた。日本からも三名の講演者が来伯した。泊みゆき日本バイオマス社会産業ネット・ワーク代表、朝岡幸彦東京農工大助教授、金刺潤平氏(紙漉き専門家)である。
ブラジル側は、ペドロ・イーヴォ・ブラジル環境大臣顧問、ジボン・ジェツリオ・ヴァルガス財団顧問、ペトロブラス再生産可能エネルギー担当者で、PUC―RIOのリッペー教授(講演は「竹と土を使った建設物について」)、IBAMAのオズワルド獣医(同「漁業の推進と住民自立」)。さらにパラ州のベレンからは現地の材料を利用して作っているアマゾン・ペーパーのロベルタ副理事長、その他、ブラジリア大学から参加した根川幸男教授は、日本の神話から「日本人の自然を大切にする心」などを発表した。
二日間にわたる講演では熱心にメモを取っている聴講者たちの姿が見られた。今回のフォーラムはTV-ALERJ(リオ州議会テレビ)でも一部が放送された。三日間の会議を終えて、多くの参加者から「ぜひ、来年も続けて欲しい」との要望の声が聞かれた。(柳井信雄さん通信)
リオで初の国際環境フォーラム=「日本―ブラジル」=日伯文協、州議会と共同企画
2006年8月30日付け