【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日、既報関連】会社合理化で再建を模索してきた大手自動車メーカーのフォルクスワーゲンは二十九日、労組との団交が決裂したのにともない、同日付でサンベルナルド工場の一八〇〇人の従業員に対し、解雇通告書を発送した。これを受けて労組は同日午後から無期限ストを決行、事態は収拾がつかないまま泥沼の様相を呈している。
会社側はこれまで年内の一八〇〇人を含む計三六〇〇人を二〇〇八年までに解雇する合理化計画案を提示してきたが、労組の了承を取付けるに至らなかった。これにともない労使妥協を主張するBNDESの緊急融資が絶望的となったことで、解雇に踏み切った。
いっぽうで同工場労組は緊急集会を開き、スト決行を決めた。二十九日の午後シフト四〇〇〇人の従業員は工場に入ったものの、操業することなく退社した。労組側は今後の展開を見守りながら対応を検討するとの態度を見せている。
同工場の従業員は一万二八〇〇人で日産九四〇台の乗用車のほか、他工場で生産する車やトラックのエンジンや部品を製造していることから、ストの影響は他工場にも波及する。
VW労組無期限スト決行=従業員1800人解雇に抗議
2006年8月31日付け