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頭を悩ますサメの被害=92年以降50人が襲われる=ペルナンブッコ州

2006年9月1日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日】ペルナンブッコ州レシフェ市周辺の海岸は常夏のリゾート地として国内外の観光客を誘致しているが、サメの被害が相次ぎ頭を悩ましている。
 人喰いザメをストーリーとしたアメリカ映画「ジョーズ」を地でいくように、一九九二年からこれまでサメに襲われた被害者は五十人に上り、このうち十九人が死亡している。なかでも海岸線の美景を売り物にしているオリンダ市は先週、サメに襲われたサーファーの死体が砂浜に打ち上げられたことで、同市の海岸全域を遊泳およびサーフィンなどの海上スポーツを全面的に禁止した。
 これにより州都レシフェ市で六月十八日に二十七歳のサーファーが同じくサメに襲われて死亡し、同様の措置が取られたことで、レシフェ市を挟んで、北はオリンダ市から南はカーボ・デ・サント・アゴスチーニョ市に至る二〇キロの海岸が遊泳など海水への進入禁止となった。同州海岸線の一〇%に相当する。
 同海岸ではこれまで科学技術省の海洋調査船がどう猛な種類のサメを捕獲してきたが、数年前から予算不足を理由に打ち切られていた。このために繁殖したものとみて、州と市は今搬、経費を分担して捕獲を再開することを決めた。
 サメは世界各地で四〇〇種が生息しており、レシフェ沖海岸では、このうち一〇〇種類が生息する有数の繁殖地となっている。当局によると、海底環境に恵まれさまざまな魚の生息地になっていることで、それを狙ってサメが集約する以外に、市街の下水道が海水に流れ込んでいるのも原因だという。特にレシフェ市では屠殺所から三〇万リットルに及ぶ血が流れ込んでいた(屠殺所は一年前に閉鎖された)のが大きな原因とみている。
 同海岸で人を襲うサメは四種類で、最も多いのは通称平底頭サメの三・四メートル、体重二三〇キロ、このほかタイガーサメ(四メートル、六〇〇キロ)、黒枝サメ(二メートル、七〇キロ)金づちサメなど。