【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】小売店での万引きなどによる盗難の被害で、輸入ウイスキーやオリーブ油、電動ひげそり器がトップランクを占めている。調査専門機関がスーパーや商店など三十四軒の被害状況をとりまとめたもので、この種の調査では初の試み。
一五〇品目に及ぶ被害のうち上位を占めたのが、ウイスキー(輸入もの)、日焼け止めクリーム、オリーブ油(輸入もの)、電動ひげそり器、ポータブル印刷器、タバコ、CDとDVD、電動工具、メーキャップ品、電池などだった。
世界各国に販売網があるスーパーのウォールマートによると、商品毎の被害は売上げの六%に及び、全体の売上げに対しては二%に達するという。外国ではこの比率が〇・二〇%から〇・八〇%にとどまることから、ブラジルでは、手癖の悪い消費者が多いことを立証している。さらに盗難の多発は個人消費もさることながら転売するのも目的で、それだけに故買市場が大きい証拠だという。
このため同店ではメーカーに対し、盗難防止ラベルを貼る運動を推進している。盗難ラベルにより商品の価値が高まり、最低二〇%の売上げ増となり、盗難はゼロとなって一石二鳥だと強調している。
同店ではこれまで十五のメーカーと盗難ラベルの契約を結んでおり、これだけで盗難の被害が四〇%減少し、売上げは二五%上昇したとした上で、向こう三年間で一五〇社との契約を目指すとの意向を示している。
万引き被害多いブラジル=個人消費に加え転売も盛ん
2006年9月1日付け