サンパウロ市中心部にあるマリオ・デ・アンドラーデ図書館から、羊皮紙の祈祷書(一五〇一年刊行)一点と、十九世紀を代表する画家の版画一〇五点が盗まれていたことが八月三十一日に判明した。盗難に遭った作品は、希少作品として鉄製の保管庫に置かれ、保管室の出入り口は鎖の錠がかけられていた。錠をこじ開けた形跡がないため、職員が盗難に関与した疑いもある。祈祷書は一万から一〇万ドルの価値があるという。
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サンパウロ州タウバテ市で六日午後、銀行の警備員(28)が勤務先の行内で同僚二人を拳銃で脅し、さらに行員ら十一人を人質に立てこもった。要求は一九九九年に分かれた元婚約者の女性との再会。警察は女性を探すとともに犯人の説得を開始、犯人の両親も説得を試みた。犯人は徐々に人質を解放し、七日午前〇時に事件は終結した。警備員は婚約者と別れて以来うつ病を患っていた。
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サンパウロ市北部タイパス区のバールで七日午前二時四十分ごろ、二十四歳から五十歳までの男性五人が、覆面をした二人の男に射殺された。現場付近はPCCの支配する麻薬密売の拠点で、密売人同士の抗争と警察はみているが、住民と被害者の家族らは、午後十一時以降酒を飲むなとする命令を無視した被害者らに対する軍警の復讐と疑っている。
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晴天に恵まれ、また入場無料になったため、七日の独立記念日には七〇〇〇人以上がサンパウロ市南部のイピランガ博物館に詰め掛け、入り口で列をなした。同博物館は通常第三日曜日が入場無料。また入場者らの多くは、独立宣言前にドン・ペドロ二世の部隊がいた家と小川も見学した。
東西南北
2006年9月9日付け