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若者の雇用情勢深刻=失業率は他年代の2・5倍

2006年9月14日付け

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十四日】若者の雇用情勢が他の年代と比べさらに深刻であることが、労組間社会経済調査・統計所(Dieese)のデータで確認された。
 同データによると、昨年一年間に連邦直轄区と、サンパウロ、ポルト・アレグレ、ベロ・オリゾンテ、レシフェ、サルバドール各市の大都市圏の失業者は三二四万一〇〇〇人に上ったが、そのうちの四五・五%に当たる一四七万三〇〇〇人が、十六歳から二十四歳までの若者だった。
 経済活動人口との比較では、十六歳から二十四歳までの若者の活動人口が三一五万七〇〇〇人であるため、若者の失業率は三一・八%に達している。二十五歳以上の失業率は一二・七六%で、若者の失業率は二十五歳以上の人のほぼ二・五倍となっている。
 Dieeseのエコノミストのコスタ氏は、若者たちが労働市場で経験豊富な年配の失業者との競争に打ち勝ち、失業率を低下させるためには、経済成長しかないとコメントした。
 また、就労する若者の多くは勉学との両立が困難な状況も示された。問題が最も深刻なサンパウロ市では、勉学を両立している若者は二九・九%にとどまっている。家族の所得が低く、また勤務時間が長くて給料の安い若者ほど両立が困難で、学業をあきらめて学歴が伸ばせないため、よりよい仕事につけないという悪循環に陥りやすい。コスタ氏は、両立を支援する、または働き出す前に学歴を伸ばす政策が必要だと訴えている。