「ウルグァイ大使賞」受賞=自閉症児教育専門家=三枝さんを祝う

2006年9月16日付け

 ウルグアイで長年自閉症児の自立支援教育に取り組み、去る一日、ウルグアイ大使館から「ウルグアイ大使賞」を受賞した三枝たか子さんが五日来伯。歓迎祝賀会が八日夜、自閉症児支援学級があるサンパウロ市V・マリアーナ区の本門仏立宗日教寺で開かれた。三枝さんは来月はじめごろまでサンパウロに滞在し、同学級で指導者の育成のほか、自閉症児への指導をおこなう。
 祝賀会には、サンパウロ日伯援護協会や同学級の支援グループの関係者など約七十人が参加。国際協力機構(JICA)の野末雅彦次長や森田聡領事がサンパウロ総領事館を代表して、お祝いに駆けつけた。
 三枝さんは、ウルグアイで指導した自閉症児の話を紹介。青年になった児童が、プールに落ちた女の子を助けたエピソードなどをはなし、「他人の命を考えられる青年に成長した」と語った。
 また、大使賞の受賞にも触れて「教師として当然のことをしただけ。こんなことになっちゃいました」と喜びを述べた。「これも皆様のご協力のおかげで頂けたものです」。
 同支援グループの菊地義治代表は、三枝さんの長年の功績を大きく称えたうえで、「是非JICAのシニアボランティアとして来て頂きたいです」とあいさつした。
 関係者のあいさつ後、同学級の児童から花束が三枝さんに手渡され、会場からは温かい拍手が送られた。乾杯後、日本食などを囲んで歓談。来場者の一人は「今後の同学級の発展にできるだけお手伝いしたい」と語っていた。