十月一日の統一選挙投票まであと十日に迫った。TSE(高等選挙裁判所)の候補者名簿によれば、今回の選挙で連邦下議、州議に立候補している日系候補は、十五州およびブラジリア連邦区で八十六人(本紙調べ)。二〇〇二年の前回選挙(八十人・同じく本紙調べ)からさらに増加した。中でもサンパウロ州では十一人が下議に、三十二人が州議に立候補する〃乱立〃状態。お隣パラナ州では、現職をふくみ、六人が下議に、九人が州議に名乗りを上げている。
前回、二〇〇二年十月に実施された統一選挙では、サンパウロ州内で下議、州議に計四十一人が立候補したが、昨年四月に死去した小林パウロ議員(補欠当選後、翌年下議に就任)を除いて全員落選。現職の日系連邦議員は、パラナ州から当選したヒデカズ・タカヤマ下議一人だ。
今選挙における日系の連邦下議候補は、ブラジリア連邦区および六州から二十二人。州議には連邦区と十四州で六十四人が立候補している。
二十代の候補者も五人おり、最年少は二十二歳。女性候補も七人に上った。
サンパウロ州では、前回州議選に立候補したワルテル・シンジ・イイホシ氏(PFL)や、ウィリアム・ウーサンパウロ市議(PSDB)など十一人が下議に立候補。当選ゼロだった州議選は、前回より増え、現職市議など三十二人が名乗り上げる〃乱立〃ぶりだ。
パラナ州では、現職のタカヤマ議員(PMDB)のほか、前クリチーバ市長のカシオ・タニグチ氏(PFL)など六人が立候補している。州議選挙の方は、現職のルイス・ヒロシ・ニシモリ議員(PSDB)、クリチーバ市のルイ・キヨシ・ハラ市議(同)など八人が議席獲得を目指す。
そのほかには、ブラジリア連邦区で二人、パラー、ピアウイ、リオ、ロライマ各州で一人ずつ日系下議候補の名前が挙がっている。ピアウイ州で立候補したタツゾ・タケシタ氏(PMDB)は帰化一世。
州議選の日系候補は、日系人口の多いサンパウロ、パラナ両州だけでなく、マットグロッソ・ド・スル(四人)、ミナス(三人)、ブラジリア(三人)、マットグロッソ(三人)、リオ(二人)、ゴイアス(二人)など各州、アクレ、バイーア、セアラ、ペルナンンブコ、パライーバ、ロンドニア、ロライマなどの全伯各州に広がりを見せている。
今年も〝乱立〟日系候補=統一選=下議、州議に86人=サンパウロ州では41人が出馬
2006年9月22日付け