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ペルエイロ幹部15人逮捕=PCCに資金提供の疑い=組合本部で大麻や銃器も押収

2006年9月26日付け

 【エスタード・サンパウロ紙二十三日】サンパウロ市警は二十二日、東部ビラ・マチルダ区のペルエイロ(乗合ワゴン)の協同組合本部を急襲し、幹部ら十五人を逮捕するとともに関連品を押収した。
 当局は組合が犯罪組織とくに州都第一コマンド(PCC)の資金源になっているとの疑いで、今年三月から内偵を続けてきたが、立件を固め家宅捜査令状を取り付けて急襲したもの。ぺルエイロに対する大がかりな捜査は初めてのこと。
 サンパウロ市内には地区毎に八つの協同組合があるが、今回捜査の対象となったのは、東部を管轄するアリアンサ・パウリスタ組合で、当局では売上げのうち、ペルエイロや交通局の支払いの残りがPCCの資金源として金庫に納入されているとみている。
 このためビラ・マチルダ区の本部のほかに、イタイン・パウリスタ区とリモエイロ区およびシダーデ・チラデンテス区の三カ所の車庫も立入り検査して、複数のコンピューター、ラジオ、金品、書類を押収した。とくに経理帳簿は専門家の手で検査され、金の行方を調べる重要証拠物件となっている。
 このほか本部では一キロの大麻と銃器および多数の弾薬が発見されたことから、逮捕された幹部らは麻薬取締法違反および銃器不法所持の罪が加えられる。逮捕された組合長は一切の関与を否定している。捜査官は、組合長の態度は政界スキャンダルで知らぬ存ぜぬでシラを切るルーラ大統領の態度に類似していると苦笑している。
 しかし、当局の立入り検査を知って屋根伝いに逃亡した本部車庫の責任者の容疑は立証されていることから、当局では逮捕状を取り付けて追及している。この責任者はPCCの党員で、資金のパイプ役をしていた。
 前責任者がPCC幹部として投獄された後も携帯電話で指令を流していたもので、逃亡中の責任者が実行に移していた。この責任者はPCC襲撃事件で複数回のバス焼き打ち事件に関与した疑いが持たれている。

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