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汚職容認に一定の傾向=現大統領・政権支持者は寛容

2006年9月26日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】汚職に対する有権者の意識に地域や年齢、所得、人種による格差のあることが、Ibopeとエスタード紙の調査で確認された。
 同調査は二十日から二十三日までの三日間、全国一四一都市の有権者二〇〇二人を対象に実施された。「汚職を非難されている政治家に投票する」と答えた人の割合は北東部地方が一〇%と最も高く、北部と中西部が九%、南東部七%、南部六%と続いた。地域別では、都市周辺地域の住民が一〇%と高く、都市の人口が少なくなるにつれて汚職を容認する人の割合が低くなる傾向がある。
 学歴別では、初等教育修了者一一%に対し、中・高等教育修了者は七%。若者ほど汚職に寛容で、十六歳から二十四歳の有権者の一〇%、二十五歳から二十九歳までが七%、五十歳以上は六%となった。
 所得別では、所得が最低賃金までの人は九%、二倍から五倍までの人は六%だった。人種別では、自分を白人と答えた人の八八%は汚職を犯した政治家に投票しないと答え、黒人との混血者は八五%、黒人は八二%だった。
 また、大統領候補のルーラ氏を支持する人のうち、一一%が投票すると答えたのに対し、同じくアウキミン氏の支持者は四%と、汚職に対して厳しい態度を示した。現政権を最高・良いと評価する人は一一%、最低・悪いと評価する人は四%で、現職大統領と現政権を支持する人が汚職により寛容であることが伺える調査結果となった。