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満員御礼!国際舞踊祭=23コロニアが舞台彩る=文協

2006年9月27日付け

 ブラジル日本文化協会(上原幸啓会長)主催の第三十五回国際民族舞踊祭が二十三、四の両日、同文協ビル大講堂で催された。二十三カ国のコロニアから三十六団体が参加。多くの人で終日満場となり、二日目は入場口を締め切るほどの盛況ぶり。国際民族舞踊委員会の横溝オズワルド委員長は、「各民族の代表者が集まり、尊敬し合えるイベントを行えることを嬉しく思う」とニッケイ新聞の取材に答えた。
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 二十三日午後二時半から、子供の部が始まった。ドイツやボリヴィア、日本(平成学園)など七カ国のコロニアが参加。子供たちが踊る愛くるしい姿に会場から大きな拍手と喝采が送られた。
 午後五時からの開会式では、各国コロニア代表が民族衣装姿でステージに。中央にはブラジル国旗を掲げ、多民族国家を象徴するオープニングとなった。
 司会者によって参加コロニアの国名が読み上げられるたびに応援に駆けつけた関係者から大きな歓声が沸き起こった。インダイアツーバ市からスイス、リオ市からフィンランドのチームが今年初参加。
 国歌斉唱後、主催団体を代表して小川彰夫文協副会長があいさつ。同イベントを文協の重要な行事と位置付け、「各国コロニアが残そうとしているそれぞれの文化を紹介できるこの場こそブラジルであり、文協にとって大きな喜び」と話した。
 横溝オズワルド国際民族舞踊委員会は、ブラジルの独立百五十年を記念し一九七二年に始まった同祭の歴史を振り返り、協力関係団体、機関へ謝辞を述べた。
 スペイン舞踊から始まった舞台は、クロアチア、スイス、ギリシャ、インドなど各国コロニアが日頃の練習の成果を披露、会場からは惜しみない拍手が送られた。
 大サロンではウクライナ、ロシア、チェコなどがお菓子や民芸品を販売、食も楽しめるイベントとなった。
 「第一回目は、八団体から始まったんだよ」。同祭で二十年間、リトアニア舞踊を披露したジョアン・ルコセヴィウスさん(64)は毎年会場に姿を見せる。かつて娘が着ていた民族衣装を着た孫が今回舞台に立った。
 「子から孫へと受け継がれてゆくのを見ると、三十五年の歴史を実感するよ」と娘を見遣り、笑顔を見せた。