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大耳小耳

2006年9月30日付け

 「資金調達は無理」としてノロエステ連合日伯文化協会が断念した百周年四大プロジェクトの一つ、「アラサツーバ文化センター案」。〇八年はアラサツーバ市制百周年ということもあり、市から土地の提供を受けていたとのこと。残念―との声も聞こえるが、反面「これで良かった」という意見もあるという。建設が叶っても維持面を考えると難しいからだ。今回の結果を受け、同協会は地元式典と皇室をお迎えする準備に専念するという。
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 サン・セバスチョンと、ウバツーバ、カラガタツーバ、イーリャ・ベーラなどの町からなる、いわゆるリトラル・ノルテ。サン・セバスチョン日本人会の大沼会長によれば、約二千人の日系人が暮らしているという。ただし縦に細長い地形のため、北と南の端ではあまり付き合いがないそうだ。今回開かれる日本祭りには、宮城県人会が協力、舞台の出演もサンパウロの団体が目立つ。こうした「出張日本祭り」も、新しい動きではないだろうか。
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 在日外国人の多く暮らす岐阜県可児市でこのほど「可児外国籍市民会議」が発足した。災害時のサポートや地域住民との相互理解を深めることが目的。ブラジル人五人、フィリピン人六人、中国人二人の委員を公募、市の国際交流協会を中心にイベントなどを開催していくという。今年六月現在で同市に暮らす外国人は六千四百八十三人。うち四千七百人は日系を含むブラジル国籍者だ。共生の道を探る地方自治体、「日系人の特別扱いをやめる」とする法務省プロジェクトチームの改革案とは対照的だ。