コラム
日本相撲協会が来年六月にハワイ巡業を実施する。ハワイで大相撲が開かれるのは、十三年ぶりのことだという。
ふと、ブラジルにはもう来ないのかな、と思った。一九九〇年、十六年前のことだ。
大相撲サンパウロ公演。覚えている人も多いだろう。総勢九十八人。会場のイビラプエラ体育館には、連日一万人が来場したとある。
サンパウロ市で開かれた歓迎会には、予定の七百人をはるかに超える千三百人が詰め掛けたという。当時の熱気がうかがえる。
サンパウロに暮らしながら、常々思う。朝四時五時に起きて、熱い思いで相撲を見つめる人がこんなにいる国があるだろうかと。視聴者だけではない。日系非日系を問わずこれだけの競技人口を誇る国も珍しいだろう。
ハワイも二度目。そんな話は聞こえてこないけれども、「百周年の土俵入り」を想像してみた。(ま)
2006/10/04
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