【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】工業生産が三か月間連続で上伸していたが、八月から成長率が前月比一・一三%減となり、売上げの増加が止まったと全国工業連盟(CNI)が三日、発表した。輸出業界の不振に関らず好調な貿易収支を保っていたが、八月から通貨政策のツケが回ってきたようだ。
二〇〇六年の八か月間の累計で昨年同期比〇・〇八%減と、産業の陰りが見えた。工業生産の二五%を占めていた輸出が不振なため、落ち込みが始まり経済全般での後退が現実となったとCNIが警鐘を鳴らした。これは、〇六年下半期の景気低迷を暗示する。
七月までの九か月間は労働時間が〇・一一%増、雇用が〇・二一%増、設備の稼働率が八一・五%と好調であったが、お祭りは終わったらしい。第3四半期の二か月間は、動向が横ばい。これからの傾向として、雇用は臨時職員の採用と時間外勤務で間に合わせ雇用増はないようだ。
〇六年下半期における為替率の動向は、〇五年に比較し変動が鎮静するとCNIが見ている。これからは、国内消費市場が産業を支える。しかし、消費者が輸入品購入に走っていることで警告した。年末の消費ブームを輸入品で賄うとなると、問題である。
8月の工業生産に陰り=国内市場の自足経済に期待=CNI
2006年10月5日付け