【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】三十日にマットグロッソ州の森林地帯に墜落して乗客と乗員一五五人が死亡したボーイング事故を調査している空軍は、接触した小型ジェット機のレガシイ機パイロットによる操縦ミスとの見方を強め、さらに追求していく方針を固めた。
これを受けて連警も本格捜査に乗り出すことを決め、レガシイ機の操縦をしていたアメリカ人のパイロットおよび副パイロットのパスポートを差押えた。捜査が完了するまでの間の海外逃亡を防ぐためだ。操縦ミスが実証された場合、航空法違反、業務上過失致死、最悪は殺人罪で起訴する方針。
レガシイ機はアメリカのエアータクシー会社が購入。二人のパイロットが機を引き取りアメリカに運ぶ途中だった。
墜落したボーイングはレガシイ機と空中で接触して左翼と方向指示翼を損傷、飛行不能に陥ったと見られているが、調査の焦点はレガシイ機の無線が作動しなかったことにある。これが原因で、ボーイングの異常接近警報器も作動しなかったものと見ている。このために異常に高度が上がったもの。無線の切断か、あるいは音量を下げたために管制塔との交信ができず、管制塔の異常接近の警告も伝わらなかったとして、パイロットの人的かつ初歩的ミスとの見方を強めている。
ボーイング墜落事故=操縦ミスの疑い=米国人パイロットを追及
2006年10月5日付け