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サンパウロ州=インフレを下方修正=IPCは年内1・6%に=物価は小幅変動で推移

2006年10月6日付け

【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】サンパウロ州経済研究院(FIPE)は四日、サンパウロ州における消費者物価指数(IPC)を基にした今年のインフレ率を当初予想の二%から一・六%へと下方修正した。
 政府のインフレ率の公式数字は国家地理統計院(IBGE)が算出する広範囲消費者物価指数(IPCA)に基くもので、九月二十九日に中銀はこれを基に年内のインフレ予想をこれまでの三・八%から三・四%へと下方修正している。IPCは物価動向を知る目安となり、サンパウロ州民にとってより身近な数字と受け取められている。
 九月度のIPCは〇・二五%上昇したにとどまった。第三週では〇・二八%と、第3四半期(七月から九月)で最高水準まで上昇したが、第四週で下げた。
 これにより一月から九月までのIPCによるインフレは、〇・六八%となった。これが、年内予想を〇・四ポイント下げる原因となった。第3四半期の物価動向は、七月の第一週でマイナス〇・一九%となり、第二週で〇・〇二%高へと戻した。
 その後は、〇・一〇%から〇・二八%の小幅な動きで推移した。FIPEではこれによりインフレは、第3四半期並みの〇・四〇%で年内は推移すると見ている。ただし、燃料費が値上がりしないことを前提としている。
 九月度のIPCは、上昇したのが食料品(〇・八八%)、保健(〇・三三%)、衣料品(〇・二七%)、個人経費(〇・二三%)、教育(〇・一一%)。マイナスが住居(〇・〇一%)、運輸(〇・二%)で、とくにアルコール燃料の六・二六%減が、大きなインパクトとなった。
 商品別で上昇したのは、トマト(一四・五五%)、鶏肉(一二・八八%)牛肉二級品(五・九%)、牛肉一級品(四・九五%)、上下水道料金(一・三八%)だった。反面値下げしたのは、パパイア(二六・四七%)、アルコール燃料(六・二六%)、牛乳(二・〇八%)、固定電話料金(一・一九%)、電気料金(〇・四二%)だった。
 公共料金では上下水道が上り、電話料金が下がったが、いずれもインフレ率で〇・〇三ポイントとなり相殺されたことになる。
 今回の下方修正でFIPEは、中銀はさらに基本金利(SELIC)を引下げる必要があるとして、今月十八日行われる通貨政策審議会(COPOM)で、前回に引続き〇・五%の大幅引き下げをすべきだとの見解を示している。