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購買力増す高齢者=年金で悠々自適な生活

2006年10月6日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】五十歳から六十五歳までの第三世代と呼ばれる年代層が、ほかの世代よりも消費が多いことで商業界などでは改めてその価値が見直されている。広告会社が初めての試みとなる市場調査を実施した。それによると五十歳から六十五歳までの人口は三一七〇万人を超え、ほとんどが十分すぎる年金で悠々自適の生活を送っている。このうち一三%が大学卒で、三二・七%が退職後も自営業やサービス業で自由で気ままな職業を続けている、ほかの年代は一九%どまり。また三〇%は買い物などの消費経済にたずさわっており、一一%はクレジットカードを使用している。その利用額は年間一三六億レアルに達する。昨年度の六十歳以上の一日当りのカード使用額は一〇三レアルで、それ以下の年代の七九レアルを大幅に上回った。
 また富裕層といわれるA、Bクラスは四〇%相当の一二五〇万人に達し、ほかの年代より優る消費を挙げると、衛星有料放送の視聴(全体の九二%)、コンサート(九一%)、展示会や博物館見学(六八%)、レストランの常連(五二%)、年三回以上の旅行で十日間以上滞在(五一%)、新聞の購読(四三%)、本の購入(三九%)と優雅そのものだ。
 アメリカでは高齢者を対象としたテレビ宣伝が急増中(高価な物は高齢者しか購買能力がないという観点から)だが、ブラジルでもこの傾向が浸透してきている。化粧品のナトゥラではテレビのモデルに高齢者を起用し、若さを保つことをアピールしている。ほかの業界も様々な高齢者企画を検討中だ。