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「子供の日」商戦が大詰め=商店筋は楽観姿勢―玩具は1年の書入れ時

2006年10月10日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】十二日の「子供の日」(ノッサ・セニョーラ・デ・アパレシーダの宗教祭日と重なる)を控えて商店筋のプレゼント売場は、大詰めを迎えて追い込みに拍車がかかっている。特にオモチャ類は、これを境に年末商戦を含めて一年の七〇%が売れる書入れ時となるため、活況を呈している。
 これを受けて大規模な商店筋では、今年の記念日や祝日のプレゼント商戦が、期待に反して悲観的だったのに楽観的な見方をしている。SERASAの調査によると、商店経営者の四〇%が、売上増を想定している。
 九月十一日から十八日にかけて、一〇一二人を対象に調査した。母の日は三七%で、恋人の日は三五%、父の日は三二%と低率だったため、四〇%以上の楽観的見方に久方振りに戻ったことになる。昨年対比では、この数字が四六%となり、半数近くが好況を期待している。
 この原因として長期分割払いのほかに、四つの要素が挙げられている。一つは、十三ヶ月給与の第一回支払いが近づいたこと。残りは、正社員としての安定雇用が増えたこと。これにより所得が、安定かつ増えたこと。不払いが、減少したことを指摘している。
 反面、これまでの不況の原因としてサッカーのワールドカップ。休日とくに連休が多かったこと。家庭が借金漬けとなっていたこと。サンパウロ州では、PCC(州都第一コマンド)の襲撃事件で商業活動が停止したことなどが挙げられている。
 売上増の見通しは地域によって格差が生じている。注目される東北伯で、期待感は五七%に上がった。北部は五〇%で、この現象は貧困手当などの社会福祉の普及で購買力が増したと見ている。サンパウロ州を含む東南部も四一%で全国平均を上回った。南部は二八%と低率で、この原因は、アグリビジネスと輸出の不振が挙げられている。中西部は三九%だった。
 支払方法は月賦が六〇%、一括払いが四〇%。長期分割払いが四三%、先付小切手が三二%、クレジットカードによる分割が二一%となっている。
 玩具メーカーでは昨年比二〇%の売上増を見ており、臨時工員を雇って量産体制に入っている。オモチャ専門店では、昨年比五%から一〇%の売上増を見込んでいる。
 ブラジルの「子供の日」は、一九六〇年に制定された。世界ではマチマチで、モサンビークとポルトガルは七月一日。日本と中国は五月五日、米国と英国およびフランスは、十一月二十日となっている。