【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十三日】PT(労働者党)はインターネットのサイトで十二日、ブラジルでは最も卑劣でタブーとされるライバル候補本人以外の一族郎党中傷を掲載した。激論を交わしたテレビの公開討論会でも、本人以外の一族には一切触れなかったのにだ。
アウキミン候補(PSDB=民主社会党)の息女ソフィアさんは、密輸や違法送金の常習組織ダズルの一味だと吹聴した。同候補の妻が、服飾デザイナーのロジェリオ・フィゲイレードから受け取ったスーツ四〇〇着の贈賄も告発。PTは発信直後、選挙運動責任者と党首名で謝罪した。
サイトは、アウキミン候補の倫理観を偽善と糾弾した。娘が違法行為に手を染めているのに、討論会で大統領の倫理観を糾弾する資格はないというのだ。大統領はサイト発信後、無断掲載であるとサイト起草責任者を咎めた。
ルーラ大統領自身は過去の選挙運動で、一族の行状を中傷され傷ついた悔しい経験がある。ブラジルでは最も卑劣な誹謗手段とされ、逆効果だというのだ。ダズルを俎上に乗せれば、大統領の子息が経営する会社で、テレマールから受け取った一〇〇〇万レアルも持ち出される。
サイトでルール違反=PTがア候補の妻と息女を誹謗
2006年10月14日付け