十五万人の人出で賑わった「ノッサ・セニョーラ・ダ・アパレシーダ(守護聖人の日)」の十二日、日系人の姿はあまり見られなかった。八月六日に日伯司牧協会がアパレシーダ教会で日系のミサを行ったからだろうか。着物やハッピ姿の参加者が日系をアピールするミサは世界でも珍しいようだ。参詣者が奉納した写真や様々な物品が陳列されている地下の部屋には、神社のお守りも。宗教の場で見る〃日系〃にブラジルらしさを感じた。
◎
史料館が所蔵する写真の人物を特定する「この人を知りませんか?」。先週、第一回目でマイリポランの写真を紹介したところ、早速、「妻の祖父母ではないか」という男性から史料館に連絡があったそうだ。確定はしていないが、幸先の良いスタートだ。同館では今週の水曜シネマでも五枚の写真をスクリーンで上映。二人の名前が分かったという。
◎
三百人以上が出席した中川トミさんの葬儀。六月十八日の移民の日行事をはじめ、地域の催しにもたびたび出席していた故人の人柄を偲ばせる。「皆さん『さびしくなるね』と言っていました」と、家族の一人は葬儀の様子を振り返った。生年月日をめぐって生じた混乱は、トミさんのブラジルでのドキュメントや、数え年で誕生日をあまり重視しなかった昔の習慣も影響したようだ。別の親族も「元気に百歳を迎えてほしいと思っていましたが、(過ぎていたことが分かって)良かったですよ」と話していた。
大耳小耳
2006年10月14日付け