大統領選挙=公約のオンパレード=具体的数値はなし=空手形といぶかる声も
2006年10月17日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十六日】決選投票日まで二週間を切って、いよいよ大詰めを迎えた大統領選に向けて両陣営の舌戦はし烈化している。
両候補とも精力的に集会に出席、各所で「公約」を発表。次々と出される公約で、さながらオンパレードの様相を呈した。しかし具体的な数値を示さず、不透明な部分を残した。
加えて対立候補の攻撃も一段とボルテージが上がり、ルーラ候補はアウキミン候補の施政方針は国民の三分の一の限られた層を対象したものだと決めつけた。これに対しアウキミン候補は、ルーラ候補のこれまでの政策は自党PT党への恩典を最優先したものだと非難した。
十五日は「教師の日」だったことで、ルーラ候補はブラジリア選挙本部に五〇人の教師を招いて祝った。その席上、次期政権では教育政策を最優先するとの公約を打ち出した。
その中で、主要都市に大学を新設した上で、公私立を問わず奨学資金制度を確立して三〇万人の定員拡大を図ると約束した。さらに教師の給与に最低枠を設けて、生活の安定化を実施するとした。また各教師に個人用のポータブルコンピューターを支給するとの考えも示した。
これを受けて喜びを表明する教師らの中で、過去四年間の政権で教育をテーマとして取り上げたことがなかったルーラ候補が何を今さらとして、単なる「教師の日」でのジェスチャーに過ぎないと、冷めた目をした向きもいた。
いっぽうでアウキミン候補は、ルーラ政権がこれまで実施しなかったことを成し遂げるとした上で、税金の引き下げを実行するとの態度を明らかにした。
高い税金で重圧を受けるのは貧困層で、これを改善することで教育が充実するとの考えを強調した。このために、取りあえず、交通部門の税金を引き下げて、交通料金、バスやメトロおよび鉄道などの庶民の足代を軽くすると約束した。
このほか同候補は東北伯の住宅改善や社会福祉とくに貧困手当の拡大を公約に挙げて、ルーラ候補の地盤の切崩しを図っている。さらにPT党の個人情報データ回収事件の資金の出所も厳しく追及している。
いっぽうのルーラ候補はこれまでの公共工事の実績を示し、さらなる雇用の拡大や高速道路などのインフラ整備の拡充の公約を挙げている。