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リオ=貨物船と漁船が衝突=漁船沈没、8人死亡=人為的ミスの可能性が大

2006年10月20日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】リオデジャネイロ市グァナバラ湾で十七日午後十一時二十五分ごろ、貨物船と小型漁船が衝突して漁船が沈没、乗組員十二人のうち八人が死亡する事故が発生した。出動した海軍の救援隊は六人の遺体を収容した。残り二人は船窓の外から死亡が確認されたものの、船室に閉じ込められたままで、遺体の収容作業が続いている。
 港湾当局は事故の原因を調査中だが、漁船が当初予定のニテロイ市行き航路から回転して逆戻りコースを取ったことや、貨物船が進路を曲げることなく船首から体当たりしたことなど不可解な状況であることから今のところ責任の所在は何とも云えぬとの態度をとっている。ただ海運事故の七〇%は人為的ミスであり、今回もその可能性が強いと見ている。
 事故がおきた場所はグァナバラ湾の入り口で、リオ市沖合二キロ、ニテロイ市からは一キロでリオーニテロイ橋の一・五キロ手前の地点。衝突と同時に漁船中央部分から二つに割れ、水深三九メートルの海底に沈没した。この衝撃の強さから貨物船は、時速二〇キロ以上で航海していたと見られている。
 漁船は全長一五メートルでサンパウロ州サントス船籍で、リオ市バーハ・ダ・チジュカ区の潜水工事を請負っていた。この日は作業を終えて、ニテロイ港に停泊するためにリオ市を出発した矢先だった。船内には船長と二人の乗組員のほか、潜水夫九人が乗り込んでいた。生存した潜水夫四人は後尾で談笑していて、衝突と同時に海に飛び込んで難を逃れた。ほかの人らは船室で就寝中だったという。
 貨物船は全長一八〇メートルのバハマ船籍の冷凍船で、サンタ・カタリーナ州イタジャイ市からウクライナに向かう途中で、物資補給のために同湾に寄港した。当局では船長と一等航海士を召喚し、事情聴取を行っている。