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空の便が正常化=年末から価格競争が再燃

2006年10月20日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】ヴァリグ航空の経営破綻で七月から大混乱に陥った空の足だが、年末までには平常に戻り、来年から航空券の安売り合戦も見込まれて利用客には明るい話題となっている。この原因として国内航空のGOLとTAMが年内に合わせて十五機を運航させるためで、ヴァリグ航空の運航停止で座席収容率が上限に達したのが緩和されることにある。
 七月以降の両航空の座席収容は平均で七五%、一〇〇%の時期もあり、需要を満たすことが出来なかった。市場では平均六五%から七〇%が需給バランスのとれる収容率とされており、両航空の来年の見通しが六二%から六五%となっていることから、かなりの余裕がでると見られている。
 現在の会社別シェアはTAMが五一・六九%、GOLが三六・一八%、これまでの独占的なシェアを占めていたヴァリグがわずか四・三%に下落、BRAが三・三七%、オーシャン・エアーが一・八一%となっている。TAMとGOLの二社で八七%以上を占めていることから、今後この二社のシェア争いが熾烈化すると見られている。GOLがコスト安を背景に攻勢に出ると見られており、TAMの対応が注目される。いずれにしても価格競争に突入することは避けられず、利用客には願ってもない情勢となってきている。