聖南西=青空スポーツ教室と教育研究会=タグラグビーで汗流す=「たくさん友だちできた」

2006年10月21日付け

 聖南西地区の日本語学校の教師・文協役員の集まりである聖南西教育研究会の第百四十一回定例会と、同地区の青空スポーツ教室が七日、イビウナ文化体育協会で行われた。子供たちは新しいスポーツ、タグラグビーなどで汗を流し、たくさん友だちを作って充実した一日を過ごした。
 定例会では午前中、教師による勉強会と文協役員による話し合い、午後からは林間学校やお話学習発表会など地区行事について綿密な打ち合わせが行われた。
 同時に、十三~十六歳の日本語学校生徒で、スポーツ好きが参加する『聖南西青空スポーツ教室』も開かれた。これは他校生徒と交流を図る目的で〇二年に始まり、今回で六回目。この日は他の行事と重なったため、参加人数は例年より少なかったが、五校から二十五人の生徒が集まった。
 午前九時半に教師・役員・生徒が集まって開会の挨拶があり、聖南西文化体育連盟教育部長の高野信喜さんは、「生徒達はスポーツを通して新しい友達と楽しい思い出を作り、有意義な一日にしてほしい」と期待を表した。
 その後、教師、役員、生徒と別れ、教師は勉強会を行い、ピラール・ド・スール日本語学校から二人の教師が実践発表を行った。
 生徒達はイビウナ文協の陸上練習場に移動し、イビウナ日本語学校で体育を指導する佐藤早苗先生とピラール・ド・スール日本語学校で体育などを指導する渡辺久洋・押見創両先生により、青空スポーツ教室が開講した。
 この日は終日曇り空でスポーツを楽しむのには格好の天気。生徒達はこれまで色々な地区行事に参加し顔を合わせているため、到着早々、久々の再会を喜び、和やかな雰囲気のもと始まった。
 最初は鬼ごっこなどのゲームで体や心をほぐし、メインスポーツ競技であるタグラグビーに移った。これはラグビーを基にした競技で、タックルの代わりに各選手が腰につけたタグをとり、ボールを持って相手陣地に攻め込み点数を競う。近年日本の小学校でも授業に取り組んでいる学校が増え人気がある。
 午前中はパスやダッシュなど基本練習を行い、ルール説明の後、練習試合を行い試合のやり方を確認した。午後からはチーム対抗試合開始。初めての生徒もみな午前の練習でルールを理解しており、初めてとは思えない程白熱した試合を繰り広げた。勝利を目指して一生懸命やるだけでなく、敵味方みんなでスポーツを楽しんだ。
 次に、違う学校の生徒の男女ペアになって一輪車と二人組の縄跳びを行った。指導教師によれば「できないことにチャレンジするのを目的とした」という。縄跳びはいくつか成功するペアが見られたが一輪車ではみな苦戦、わずかな時間に成功する生徒はでなかった。最後に綱引きをして終わったが、朝から運動しているにも関わらず、疲れた様子も見せず最後まで元気に楽しんでいた。
 終わりの挨拶で、渡辺先生は「ここにいるほとんどの生徒が十二月の林間学校に参加する。再会したらさらに仲良くなってください」、佐藤先生は「みんなが昔からの友達みたいに楽しそうにしているのを見ていて私達先生も楽しかった」と述べ、共に期待通りの成果に満足そうだった。
 生徒からも「とても楽しかった」「他の学校の友達ができた」という声が聞かれ、心身ともに刺激を受け充実したようだった。午後三時半、青空スポーツ教室は終了し、会議を終えた各学校の教師達と共に帰路に着いた。