暮れも押し迫った十二月十三日、文協主催の夕食会が催される。会費は百五十レアル。西林万寿夫在サンパウロ総領事も自慢のヴァイオリンと共に出席する。〇四年に行われた同様のイベントでは約三百人が集まった。その収益は、百周年協会事務局の改装に。最近ようやく滞納していた家賃の支払いが行われているようだが、ある意味文協に寄与してはいない。今回は文協ビル改装の一部に充てられるとのこと。日系社会代表者が集まる文協カンパ忘年会として恒例行事にしてはどう?
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「〇八年の百周年に向けた首都最初のイベントとなったのでは」。そう手応えを話すのは、現在ブラジリアで個展を開いている画家、若林和男さん。日系美術の力を見せたい―。そんな思いがブラジリア日系美術展開催の夢を育んだ。「ブラジルだけではなく、日本でも」と東京、そして故郷神戸と二都市での日系美術展開催を目指す。現在訪日、〃地ならし〃を行っている。若林さんは二年後には喜寿。これも日系パワーといえるかも。
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ある沖縄系の知人と夕食を共にした時の話―。先の統一選に出馬した日系候補の人たちが選挙後、それまで足を運んでいたイベントに来なくなってしまったという。確かに選挙が終って疲れているのかもしれないが、「ゆっくり体を休めてから復帰してほしい」とその知人。
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日本食ブームと言われて久しいが、発祥ともいえるリベルダーデには相変わらずの「大名商売」をしている所もあるよう。内容が伴わない値段設定のうえ、味の方もいまひとつ。先日も刺身を頼むと十切れ少々で四十レアル。思わずコブシを握り締めた。新規店に客が流れ、閑古鳥も鳴くはずだ。日本食といえば金が取れた古き良き時代は過ぎているというのに…。
大耳小耳
2006年10月26日付け