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ルーラ大統領が再選達成=変貌の第二期政権=公約は政治改革と経済成長=パロッシ財政理論に終止符

2006年10月31日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】ルーラ大統領(PT=労働者党)は二十九日、有効投票総数の六〇・八二%、五八二七万票を獲得して再選を果たした。一方のアウキミン前サンパウロ州知事(PSDB=民主社会党)は、三九・一八%の三七五三万票に留まった。大統領は二〇〇七年早々に、政治改革を実施し経済成長に努めることを公約した。ロウセフ官房長官とジェンロ憲政相は直ちに、パロッシ体制を終焉し経済成長率を優先する抜本対策に取り組むことを宣言した。経済成長を犠牲にしインフレの亡霊に怯え、所得格差の是正を忘れた古典経済学には、別れを告げると声明を発表した。
 ルーラ大統領(61)の得票数は、二〇〇二年前回の五三〇〇万票を上回り、西半球ではレーガン大統領の五四五〇万票の記録をも破った。大統領は開口一番、二〇〇七年上半期に政治改革へ取組むことを宣言。続いて国会に対しても実務的な改革を行い、大統領による拒否権発動を避けると述べた。
 高金利政策と低率経済成長に反対し、パロッシ時代の終焉を叫ぶ声に呼応して、大統領は中央銀行の格下げと中銀総裁の財務省配属、通貨政策での権限縮小を容認したようだ。また大統領直結のチャンネルも廃止になるらしい。大統領と州知事の諮問機関を十一月に設け、ブラジルの発展を語ることになる。
 一方敗退したアウキミン前知事は午後八時、大統領に再選の祝辞を述べた。PSDBは選挙終了と同時に、二〇一〇年選挙に向けて準備をスタートした。セーラ知事は次期大統領選に備え、連立根回しに怠りないがネーヴェス知事の手前、PSDBは二期連続の敗退で重い空気に包まれている感が否めない。
 ルーラ当確が決まった午後七時半、ガルシアPT党首は再選達成と安堵の胸を撫で下ろした。PSDBとPFL(自由前線党)が、政権の転覆を画策していたという。ブラジルでは大統領弾劾が、過去のものとなりつつあると党首は見ている。与党も野党に対する考え方を、変革すべき時代にあると述べた。
 従来の与野党攻防戦は、時代遅れだという。与野党の休戦協定や妥協の駆け引きは不要と党首は見ている。これからはブラジルの国益を優先し、党の利害や感情は制限すべきだ。ジルセウ前官房長官の失脚は、同氏の行動が咎められたのではなく、同氏の描いたヴィジョンが受け入れられなかったのだという。
 PT第二期政権の顔ぶれは、実力主義を取るためPT色は薄まるらしい。財務相と官房長官の留任は、ほぼ確実。ジェンロ憲政相、アモリン外相、アナニアス社会福祉相も留任予想。金融投資家に甘い汁を吸わせた財務官僚は、起用を検討。中銀理事も原則一点張りは、無用の長物。予想ではマルタ都市計画相、ジョビン法相との噂もある。
 官民合資法を推進するスーパー省の設置が予定され、フルラン産業開発相が候補に上がっている。ゴーメス下議は、保健相に返り咲く噂だ。PMDB(民主運動党)は、連立党から与党合流を検討中とジェンロ憲政相が述べた。

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