【エスタード・デ・サンパウロ紙十一月一日】サンパウロ州財務局は十月三十一日、来年度の自動車保有税(IPVA)いわゆる車検の税率を発表した。サンパウロ州内一〇〇〇万台が対象で、税金は平均前年比で六・五%の引き上げとなる。
国のインフレ率の公的数字とされる国家地理統計院(IBGE)が発表している広範囲消費者物価指数(IPCA)の今年の予想が二・九八%となっていることから、IPVAの引上げは倍以上に上回ることで、算出方法が不透明だと非難が集中している。
世の中は一人一台の車保有時代に入っており、複数の車検負担は市民の重荷となる。州当局では、一〇〇〇万台で五五〇万レアルの税収を見込んでいる。
IPVAの支払いは来年度、一月の一括払いが従来三・五%の割引だったのが、三%に引き下げられた。これについて州当局は三〇日間の資金運用で月三・五%の利回りはないとして、三%が妥当だと説明している。
ほかは従来と変わらず、二月での一括払いは割引きなし。一月から三月までの三回均等払いも可能。支払い遅延には二〇%の罰金のほか、金利が科せられる。支払期限の月以外だと金利は一%だが、月を超すと基本金利(SELIC)プラス毎月一%が徴収される。この取立は、法的手段により強制的に行われる。
税率はガソリンおよびアルコールとの共用燃料の乗用車が四%で、小型トラックも同じ。アルコールとガス燃料の乗用車は三%。バスやマイクロバス、トラクター、バイクが二%、トラックが一・五%となっている。車種による対象価格(市場価格)はインターネットのwww・estado・com・brで紹介されている。
例を挙げると二〇〇六年型のガソリン車のゴル一・六は三万二八九一レアル(九月時点での市場価格)の四%で、IPVAは一三一二・五六レアルとなる。コルサ二〇〇一年型ガソリン車は、一万九三二二レアルの四%で七七二・八八レアルとなる。
税金の最高は市場価格が、一六九万二六八四レアルのポルシェ・カレーラGTで、IPVAは六万七七〇七・三六レアルで大衆車が二台買える。この車はサンパウロ州内で五台のみ保有されている。
反面最も安いのが、一九八九製のラダーMPで七七・六〇レアル(市場価格一九四〇レアル)。製造が二〇年前の乗用車は免税となる。この種の車は三七〇万台あると見られている。
来年度のIPVA税率=平均6・5%の引き上げ=インフレ率を上回り非難集中
2006年11月2日付け